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西高東低、冬型の気圧配置である。全国的に冷え込む朝を迎えた。冬本番も間近で、街を歩けばビルのロビーにクリスマスツリーの装飾もお目見えしている。ごちそうを囲み、プレゼントに心ときめかすイブまであとひと月だが、先日、本紙にこんな記事が載っていた。

主なイチゴ産地が1パックあたりの容量をひと粒分ほど減らしているという。実質的な値上げだ。担い手の高齢化で作付けの面積が減り、資材費や温室に用いる燃料費も右肩上がり。ケーキのデコレーションに影響が及ぶかもしれない。そういえば、小麦粉の価格も上昇、砂糖も近々、今年3度目の引き上げとなるそうだ。

主産地での干ばつや霜の害などで供給への不安が高まっているほか、円安も影響していると聞く。加えて、コロナ禍からの経済回復に伴う船の運賃のアップだ。リースやツリーといった輸入雑貨にもはね返っているらしい。子どもらが目当てのゲーム機も半導体不足で品薄気味とかで、楽しい聖夜が少し陰るかもしれない。

でも、サンタは必ず来てくれるはず、と思いきや…。近年、北極圏周辺では解けた雪は降った雨が再び凍り、トナカイが地面のコケを食べられなくなっているとか。痩せてしまってはそりを引く力も出ないのでは、と心配になる。2年ぶりのクリスマスが供給制約と気候変動を改めて感じる機会なんて、ちょっと寂しい。