2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2/28 サバ缶ショック

・サバ缶の値上げが相次いでいる。昨今の物価高騰に加え、水揚げ量もだいぶ減っているそうだ。 ・サンマも不漁に苛まれている。そしてサバも。庶民に身近な味が次々と消えてしまうのではないか。そんな不安につつまれる。 #サバ 不漁 #サバ缶ショック #サン…

2/27 花見の思い出

#河津桜 花見 #多摩川 花見 公家社会の粋と教養を愛した兼好法師は、無粋な人に対していささか辛辣だった。徒然草の中で、以下のような行動を困ったものとして挙げている。泉があれば手をつっこむ。雪があれば足跡を残す。そして花の下で酒を飲み連歌を作り…

2/26

近所のホームセンターに行ったら、防犯グッズの品ぞろえがずいぶん増えていた。目がくらむ光量のセンサーライトに、出先からスマホで見られるライブカメラ、窓が開くと鳴るアラームも。「あなたの家、もう対策済みですか?」。煽(あお)り気味の店頭ポップ…

2/25 韓国の出生率低下

・韓国の2022年の合計特殊出生率は0.78に落ち込んだ。欧米や日本より突出して低い数値だ。 ・漢江を見下ろす高級アパートに住むエリートと持たざる人々との溝は深い。大学を出て必死に働いてもマイホームは夢のまた夢。若者たちは結婚や出産をあきらめざるを…

2/24 戦争という不治の病

この世から戦争をなくすにはどうすればいいか。SF作家の星新一は熟慮の末、少々極端で奇抜なアイデアを考え出した。「辞書やマスコミに戦争という語が出るのを禁止し、いかなる芸術品でも文学でも、戦争に関連したものは捨ててしまう」(エッセー「平和学」…

2/23 悪夢のシナリオ

・北朝鮮は日本海に向けて執拗にミサイルを撃ち続けている。プーチンは新STARTの参加停止を表明し、核軍拡の可能性までほのめかした。 ・権力者たちは独善の正義を振りかざし人の命を脅かす。悪夢のシナリオをどう防ぐか。世界に重い課題がのしかかっている…

2/22 ホセ・アンドレスさんの使命

・スペイン出身のスター料理人、ホセ・アンドレスさんはハイチの大地震をきっかけに被災地などで料理を配る活動をするワールド・セントラル・キッチンを創設した。 ・トルコ・シリア地震でも、大鍋でトルコの伝統スープを作る姿がツイッターにあがっていた。…

2/21 松本零士さん死去

・松本零士さんが亡くなった。宇宙戦艦ヤマトや銀行鉄道999は名作だ。 ・父は南方戦線に赴いた陸軍航空隊のパイロット。自身は生還したが、多くの部下を戦地で失った。自責の念を背負いながら戦後を生きる父から学んだことが、数多くの作品に通底しているの…

2/20 シャンシャン最後の観覧日

・先週の日曜日、パンダのシャンシャンが最後の観覧日だった。両親のふるさと中国に旅立つ。 ・パンダほど人から愛される動物も珍しい。 ・カンカン、ランランも来日から半世紀の間、常に人々の関心を集め、「パンダ外交」などといわれた。 ・パンダは「社会…

2/19

「楽しい」「すげえ」「ちょっと怖い」「頑張れっ」。子どもらの声が体育室に響く。先日、東京都府中市の若松小学校で電動車いすの体験授業を見学した。未来のまちづくりを考えるのが目的だという。右手でレバーを操作し、床に立てたポールを回って戻る。 使…

2/18

・梅が見ごろだ。梅は中国原産で愛でる風習も中国から伝わったといわれる。 ・古来日本をはじめ世界に豊かな文化を送り出した中国だが、近ごろはあつれきが目立つ。騒ぎになっている気球もそのひとつだ。北米では戦闘機が撃ち落とした。 ・安全保障上のリス…

2/17

・渋谷のワタリウム美術館で山田寅次郎にまつわるチャリティー寄席が開かれた。 ・山田寅次郎は1890年に起きたオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号が和歌山沖で海難事故に遭った際、寄付金集めに奔走した実業家だ。 ・ワタリウム美術館の渡多利月子さんは山…

2/16

・フランスの少子化対策がしばしば取り沙汰される。「N分N乗」方式なる税制を検討すべしとの声が与野党で出ている。 ・子どもが多いほど所得税が軽くなる税制だ。だが、片働き世帯が有利だったり高所得層に恩恵が偏る点は見過ごせない。 ・フランスの少子化…

2/15

・日銀新総裁に経済学者の植田和男さんが就任する。 ・早くも緩和策修正の金利先高を見越し、銀行株が買われているとか。 ・出口戦略は終戦後のインフレ退治なみの難路かもしれぬ。好循環へのベクトルは描けるか。 東京大学理学部数学科卒。きのう、新たな日…

2/14

・王将戦の羽生九段の指し手にAIだと第5候補くらいのものがあった。でもそれが後々勝負に効いた。 ・米グーグルが鳴り物入りで公表した対話AIの回答が間違えていたことがニュースになった。 ・所詮、AIは何も考えていない。過去の膨大なデータから「最適解」…

2/11

「朝起きて見れば一面の銀世界。雪は降りやみたれど空は猶お曇れり」。1889年2月11日、大日本帝国憲法公布の日を、正岡子規は後にそう振り返っている。「余もおくれじ」と急ぐ運動場では同級生らが祝憲法発布などと書かれた旗を掲げていた。 特別な日の興奮…

2/10

有吉佐和子の小説「閉店時間」は隠れた名作だ。舞台は東京・新宿の架空の百貨店。1961年の新聞連載である。当時30歳だった作家は、華やかなこの職場で働く女性3人の仕事と恋愛をポップにつづった。豊かになりつつあった戦後の疾走感が、全編に満ちている。 …

2/9

和歌山沖で1890年、オスマン帝国(現トルコ)の軍艦エルトゥールル号が遭難した。日本側の懸命の救助が両国の友好を深めたことは双方の教科書にも載る。一方、犠牲者を悼み「何かできることはないか」と考え、義援金をかき集めたのが実業家の山田寅次郎だ。 …

2/8

都内にある旅行会社の店舗をのぞいてみたら、潮目の変化を映す2枚の張り紙が目についた。「マスク着用をお願いします」と「本日店内が混雑しています」だ。コロナで人の移動が凍りついた毎日から、みんなが旅を楽しめる日々へ。2つの日常が交差していた。 大…

2/7

二葉亭四迷なるペンネームの由来としてよく知られた話がある。この明治の文人は若いころ、父親に不孝をひどくなじられた。浴びせかけられた言葉が「くたばってしまえ」。それをもじって雅号をひねり出したそうだ。なかなか強烈な父と子であったらしい。 「〜…

2/6

文学紹介者の頭木弘樹さんは30年以上、病のせいでマスクを手放せない生活を送ってきた。常にマスクをしている人間は少数派の時代。外出するたび視線の圧を感じる。そんな頭木さんにとって、新型コロナのパンデミックは驚くべき大転換をもたらしたという。 「…

2/5

「いま付き合っている女がいるのに、元カノを褒めちぎる歌ばかり詠む男っていない?あと、扉を開けっぱなしで行っちゃう人って、まじ耐えられない。いま考えると気が狂いそうだから、あした考えよっと」。スカーレット・オハラ風に訳した「枕草子」の一節だ…

2/4

水木しげるさんの著作を読むと、わが国にはかくもいろいろな妖怪が住んでいるものだと感心する。疫病を封じるアマビエのようなありがたい存在は少数派。船を遭難させたり、魂を抜き取ったりする凶悪犯がいれば、命は奪わぬまでもいたずら好きな輩も少なくな…

2/3

節分はかつて四季それぞれの変わり目を意味した。立春、立夏、立秋、立冬の前日のことだったが、やがて冬と春の境を指すようになる。晩冬の季語である。「節分や海の町には海の鬼」(矢島渚男)。漁師町にとって、海の鬼とは何か。海難事故を招く波浪だろう…

2/2

昭和初期、最後の元老といわれた西園寺公望の秘書、原田熊雄は、歴代の首相ら政官界の上層部と頻繁に会い、情報収集につとめた。残された膨大な口述録を開くと、西園寺からは、しばしばこんなふうな指示が飛んでいる。「くれぐれも軍部の動きに注意をしてく…

2/1

先日、家族の急病で救急搬送のお世話になった。救急車はすぐに来てくれたものの、昨今報じられているように搬送先が見つからない。「永遠に決まらないことはありませんから」。救急隊の励ましに感謝しつつも、苦しむ病人を前に待つ時間は果てしなく長く感じ…