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北日本が繰り返し大雨に見舞われている。気象庁の特別警報は「数十年に一度クラスの異常で重大な危険」がさし迫った場合に発令されるが、制度開始からこの10年で出なかった年がない。列島各地で、異常気象の発生確率は天井知らずにみえる。自然災害を補償する損害保険のキモは前提となる発生確率が正確であることだ。本来の想定を超えるペースで事故が多発すると、保険金の支払いがふくらみ、ビジネスとして成り立たなくなってしまう。その保険も帳尻が合わなくなり、火災保険は10月から約1割の大幅値上げだそうだ。保険の前提も狂わせる地球の異変である。(261文字)