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沖縄復帰以来、半世紀で14回目となった知事選は玉城デニー氏が再選を決めた。「辺野古ノーの民意だ」という知事に「辺野古が唯一の解決策」とくり返す政府。こじれる対立から浮かぶのは、不信の2文字か。基地のような複雑な問題では利害の衝突は避けがたい。だからこそ、狭い出口を探る上では対話は欠かせないはずなのに。投票率は過去2番目に低かった。「いくら選挙に行っても何も変わらない」。県民から時にそんな声が漏れるのが気にかかる。選挙が形だけになれば民主主義は崩れる。安全保障情勢が緊迫する中、膠着をどう打開するか。信頼を取り戻すのは日本全体の課題だろう。(271文字)