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YMO高橋幸宏さんの訃報が届いた。英国のジェフ・ベックも亡くなった。ともにプロが尊敬するプロミュージシャンだった。

 

先日ミュージシャン、高橋幸宏さんの訃報が届いた。テクノポップの3人組、イエロー・マジック・オーケストラYMO)でのドラム演奏や作曲で知られる。音楽だけでなく、おしゃれな服装、デザイン、演技などの多才ぶりで1980年代のとがった若者を魅了した。

内外の有名音楽家が追悼の言葉を発した。プロが尊敬するプロだったと言える。かっこよさは大切だが、「主役のかっこよさ」は好きではないと語った(「一橋マーキュリー」1984年5月発行号)。「人間って、どんな時代でも上手に生きられる。でも、必ずしも上手に生きることが素晴らしいことだとも思いません」

こちらもプロが慕うプロミュージシャン、英国のジェフ・ベックも亡くなった。ギターという楽器を脇役から中心へと押し上げた一人だ。「多くの傑作アルバムを発表してきたが、一般的な音楽ファンにはアピールすることができなかった」(「ギター・マガジン」記事)。斬新な奏法や、新しい音楽に挑み続けたことも一因という。

雑誌「ミュージック・マガジン」が3年前、「コロナ・ショックと音楽」という特集を組んだ。音楽など不要不急という声の中、自宅で楽曲を作りネット公開する音楽家らの試みを載せた。伝えたい人がいて受け取りたい人がいる。「トイレットペーパーやマスクが切れても、歌声が途切れることはない」。特集の一節だ。