3/30 質問権行使に終止符を

シリーズ映画のタイトルには型がある。ヒットを受けた2作目で多いのは「続○〇」、3作目は「新○○」だろうか。4作目からはサブタイトルをつけるケースが多いようだ。50作にも及ぶ「男はつらいよ」の初期作品みたいに「望郷篇」「純情篇」などという手もある。

ずばり「○○2」「○○3」とするケースも少なくない。寅さんとよく併映された「釣りバカ日誌」は「20」まで続いた。さて、話は違うが、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への宗教法人法上の「質問権」行使は、続編を重ねて「5」となった。当初はずいぶん注目されたのに、最近は関心も途絶えがちだ。

教団をめぐる問題は何一つ解決していない。被害者への救済も進んでいない。にもかかわらず、だらだらとシリーズは続き、教団側の開き直りも目立ってきている。4回目の質問への回答は封書1通だった。振り返れば昨秋、泥縄式で調査に乗り出したツケが回ってきた格好だ。そのあげくの長期化では、本末転倒ではないか。

5回目の質問への回答期限は4月25日に設定された。ちょうど、統一地方選の終わった後である。文化庁としても選挙前には、解散命令請求という重大事の判断は下したくない。そんな説が聞こえてくるのは残念なことだ。ともあれ、「奮闘篇」はもういい。納得のいく「完結篇」を。不条理のドラマにエンドマークを。