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北欧のフィンランドは世界ではじめて政府認定のEmoji(絵文字)をつくったそうだ。その数50余り。言葉で説明しにくいフィンランド人の気質やお国柄を表しているという。外務省によるサイトが、ジョークあり自虐ネタありの愉快な解説つきで紹介している。

たとえば極地の自然がはぐくむ「シス」と呼ばれる不屈の精神。雨が降ろうが風が吹こうが「さあ焼くよ」と年中バーベキューを始めるのもこの心意気のなせるわざ。世界ではじめて女性が完全な参政権を手にした、金づちで叩いても壊れない最強の携帯電話を開発した…。愛らしいデザインでスマートにお国自慢もする。

言葉が分からなくてもコミュニケーションが取れる。日本はEmoji発祥の国らしい。携帯電話の絵文字がスマホの登場で世界の言葉になった。Eはエモーション、つまりEmojiとは感情を伝える記号と誤解する外国人も多いとか。喜怒哀楽をあらわにしない日本人らしい着想だと感心されているのかもしれない。

コロナ禍では欧米の国々が感染対策をわかりやすく絵で伝えていたのが印象的だった。日本の政府は今後、海外からの観光客らの受け入れを増やしていく方針だ。こうした人々にマスク着用の見解などを伝える工夫がいるだろう。E mojiにならいメッセージは明快に。「ようこそ」の気持ちもしっかり込めて迎えたい。