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「生ビールの中、ひとつ」。疲れを癒そうと入った居酒屋で注文し、ふと壁を見ると、コメどころから日本酒入荷の告知。1合1300円とか。さてどうするか。仏産ワイン「ボージョレ・ヌーボー」が大幅値上げと聞き、下手な寸劇を頭の中で組み立ててみた。

ご存じのとおり、11月の第3木曜に解禁される新酒だが、サントリーは今年、主力商品の参考価格は3850円、ランクが上の品は5500円にすると発表した。千円から2千円のアップとなる。メルシャンも約2倍の4300円とするそうだ。ロシア上空を飛べないための輸送コスト増加と、円安が響いているらしい。

ボージョレ市場は消滅してしまうのではと危惧するくらいだ」。先月、食品卸のトップが本紙にそう語っていた。生活も風物詩も揺るがす物価高。岸田首相は参院選の勝利を受けた記者会見で、賃金なども含めた総合対策本部を週内に開いて、追加策を検討すると述べた。予備費の5.5兆円を機動的に活用するという。

自民党の最大派閥を率いた実力者、安倍元首相亡き後、諸政策を推進する力量とスピードがいよいよ試される。選挙のない「黄金の3年間」なんて悠長なスタンスでは困るのだ。秋には、ビール類や飲料含め、本格的な値上げの波がくると聞く。これ以上、苦味や酸味が増すがごとき暮らしは、ご免なのである。

 

今年のボージョレ・ヌーボーの値上げをサントリーが発表した。千円から2千円程度のアップである。ロシア上空を飛べないことによる輸送コストの増加と円安が響いているそうだ。風物詩をも揺るがす物価高である。岸田首相は参院選の勝利を受けての記者会見で、賃金も含めた総合対策本部を開き、追加策を検討すると述べた。自民党の最大派閥を率いた実力者、安倍元首相亡き後、諸政策を推進する力量やスピードがいよいよ試される。苦味や酸味が増すがごとき暮らしはもうご免である。