12/26 年賀状卒業

「年賀状」は新年の季語だが、「賀状書く」は、冬のそれである。例年、11月にはお年玉つきの年賀はがきが売り出される。寒波が到来する前にスッキリ片付けてしまうマメな方もおられよう。いよいよ押し詰まったこの時期の季語と感じてしまうのは怠け者の証しか。

出世する人ほど、届く年賀状が多い。若いころ、取材先の役人がちょっぴり自慢げに語っていた。これは真実かもしれない。でも、多くは人柄ではなく、肩書に宛てた事務的なものだろう。その官僚も退官して久しい。現役時代に比べれば、やりとりする枚数はぐっと減っているはずだ。今はどんな感慨をお持ちだろうか。

「謹賀新年 新年のごあいさつは、まことに勝手ながら本年までとさせていただきます」「今後はメール等で…」。最近、こんな告知をする人が、増えていると聞く。「年賀状じまい」と呼ぶそうだ。ネット上には、さまざまな論文がある。賀状ではなく、「寒中見舞い」で欠礼をわび、卒業を知らせる方法もあるようだ。

そこまで割り切れない。でも、手を動かすのはおっくうだ。業者に丸投げすることすら面倒くさい。そんな日本人が多いのかもしれない。25日までにポストに入れれば、元日に配達してくれるそうだ。過ぎてしまったけれど…。もしかして、宛先がご近所ならば、ギリギリ間に合うかもしれない。きょう、片付けようか。