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年末年始は観光客や帰省ラッシュで高速道路や新幹線、空港などは混雑した。

ゴールデンウィーク、お盆と季節の風物詩のように同じ混雑が報じられる。

一方、フランスでは分散休暇が定着していて休暇自体も長いため、夏休みだからと幹線が混雑することは少ない。

そんなフランスが外国人観光客誘致のために、昨年夏から日本でアニメによるキャンペーンを始めている。フランスでの旅のスタイルはゆったり・のんびり型である。パリ五輪が迫るにつれ、フランスの旅の提案に注目度が増している。大勢・一斉型の日本とどちらが世界の共感を呼べるだろうか。

 

年末年始の休暇もそろそろ終わり。高速道路や新幹線、空港の混雑は、きのうからきょうあたりがピークだそうだ。新型コロナウイルスの流行で控えてきた故郷や海外での年越しを満喫した方も多かろう。忙しい日常へ、気持ちの切り替えは車中や機中で終えたろうか。

ゴールデンウィーク、お盆と連休のたび季節の風物詩のように同じ混雑が報じられる。中国もコロナ前は春節旧正月)などに駅や空港へUターン組とレジャー組が押し寄せた。一方、観光文化に厚みがあるフランスでは夏休みだからと幹線が渋滞することは少ない。休暇が長いうえ、分散取得が定着しているからだ。

フランス政府が昨年夏から日本でアニメによる観光客誘致のキャンペーンを始めた。作中の旅行者は自転車で大都市や郊外の風景をじっくり楽しみローカル線で移動する。貸自転車や自転車専用道の整備、夜行列車の復活など、脱炭素を見すえた住民向け交通サービスの進化を外国からの観光客にも楽しんでもらうという。

大型観光バスの街なかへの乗り入れも減らしていく方針だという。2024年のパリ五輪が迫るにつれ、外国人観光客の人数で世界首位を続けるフランスによる旅の提案に注目度は高まる。ゆったり・のんびり型のフランスと大勢・一斉型の日本、中国。脱炭素とウィズコロナの時代に世界の共感を呼びそうなのはどちらだろう。