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韓国できのう、化粧品会社の株価が取引開始直後に上昇したそうだ。新型コロナウイルス対策で2020年10月から続いていた屋外でのマスク着用義務が解除され、メーク関連の需要が高まると見込まれた、と外電は伝えている。なるほど、そんな展開もありそうだ。

この災厄を象徴するマスク。鼻と口の小さな覆いなのに圧迫感は大きい。晴れて解放されたときには、きっとさまざまな新しい動きが起きるに違いない。そんな思いを抱かせる隣の国のニュースだ。マスクにこだわり、法律で着用を義務付けていた政策をウイルスの変異に対応して転換したという。欧米に続く試みである。

さて日本はどうだろう。法律の縛りはなくとも着用は世の中のすみずみまで定着し、外出時に顔の下半分がむき出しなど許されない。もともと「マスク好き」の国民性で、それが欧米のような感染を抑えた可能性があるとはいえ、もはや思考停止にも見える。誰もいない公園でもマスク、一人でドライブ中にもマスク。

ちなみに、解禁初日のソウルの街角では様子見の市民が目立ったという。時期尚早という声も多いというから、長いコロナ禍で染みついた用心深さはなかなか拭えないらしい。となると、同調圧力のとりわけ強い日本はどうなることか。そろそろ突っ込んだ議論を始めないと節目を見失い、マスクをしていなかった顔を忘れる。