4/11 ソロ活進化論

「SOLO DINING」に「DINE ALONE」。英語の訪日旅行ガイドを見ると、そんな見出しを掲げた飲食店特集を見かける。日本語にするなら、おひとりさま向けディナー案内という感じか。一人でもきちんとした夕食を楽しめる店を集めた紹介記事だ。

焼き肉、鍋、西洋料理など単独客でも手間をかけた料理を気兼ねなく楽しめる店が以前から日本には多く、最近では幅も広がっている。そうした店が海外からの旅行客、滞在客に重宝されているそうだ。旅先という特殊事情もあるが、「一人だけで食事をする楽しさ、気楽さ」に日本の旅で目覚める人もいるかもしれない。

日経MJの連載「ソロ活進化論」によれば近年、日本の1人型消費は一段と進化しているという。接待ではなくゴルフを純粋に楽しみたい個人客を集め、臨時でグループを組む仲介をゴルフ場などが手がける。地方にブックカフェを開き、人間関係が濃密な中でも自分の時間を確保できる場とする。そうした事例を紹介する。

新型コロナウイルス禍で単独行動が普通になったことも流れを後押しする。夫婦などカップルでの行動が当然だった米国でもパーティーへの単身参加が増えたと米誌にあった。自分の好きに行動したい人は洋の東西を問わず多いらしい。日本は1人でも楽しめる国だと売り込むのも一法か。価値を生むのは発想の柔軟さだ。